道路交通法改正試案に対する
パブリックコメントの集計結果

概要
全体に賛成
349件(2.7%)
全体に反対
9件(0.1%)
個別項目についての意見
12349件(94.3%)
その他の感想等
385件(2.9%)
合計
13092件(100%)


個別項目
(ここでは焦点の二輪車二人乗り問題のみを掲載します)

高速道路における自動二輪車の二人乗り規制の見直し
試案に賛成
9684件(84.3%)
条件付きで試案に賛成
1421件(12.4%)
試案に反対
269件(2.3%)
その他感想等
110件(1.0%)
合計
11484件(100%)
  1. 個別項目の集計に当たっては複数の項目に関する意見を含む場合には重複して計上しています。
  2. 割合(%)は小数点第二位を四捨五入したものです。

6高速道路における自動二輪車の二人乗り禁止規制の見直し

(1)規制の見直しに関する御意見について

この項目に対する主な御意見としては、

  • 暴走族対策と組み合わせることで、社会からの二輪車に対する意識の改革が期待できる画期的な取組みだ。
  • 高速道路には交差点、横断歩道、マンホール等がなく一般道路より安全だ。
  • 夫婦友人等と旅行に行く際に高速道路を利用することができず不便である
  • 諸外国では認められているのに、自動二輪車の4大メーカーを擁する日本で認められていないのはおかしい。
  • 昔と比べて道路環境、自動二輪車の性能は著しく向上している。
  • 同乗者がいればむしろ運転が慎重になる。
  • 高速走行の方がむしろ車体は安定する。
  • 自己責任の問題とすべき。

といった試案に賛成する御意見があったほか、条件付賛成としての立場から、

  • 高速走行や制動を考えると、排気量制限が必要である。また、無車検車は整備不良の可能性がある。
  • 後部座席に背もたれの装備等何らかの条件を付けるべき。
  • スポーツタイプなど二人乗りに適さない自動二輪車もあるので、車種にも制限を付けるべき。
  • 後部座席同乗者の挙動が影響するので、同乗者への年齢制限を付けるべき。
  • 首都高速道路等は危険なので二人乗りを認めるべきではない。
  • 安全教育や講習を充実させるべき。
  • 服装もきちんとしたものを義務付けるべき。

といった御意見、他方、反対の立場から、

  • 自動二輪車の事故が増えるので危険。
  • 条件を満たした者かどうかの判断がつかず、取締りができない。
  • 若者のマナーの悪さ(すり抜けなど)を考えると二人乗りを認めるべきではない。
  • 暴走族が高速道路を走るようになってしまう。
  • 自動二輪車が転倒した際に、後続の車両も巻き込まれてしまう。
  • 同乗者が寝てしまい振り落とされる危険がある。

といった御意見がありました。

今般の二人乗り規制の見直しにつきましては、二人乗りの走行実験、一般道路と高速道路における自動二輪車の交通事故の分析等の調査検討の結果、二人乗り運転の特性について交通安全教育を実施するとともに、二人乗りの条件の違反者に対する危険防止の措置及び罰則の強化、暴走族対策の強化を行った上で、二人乗りを認める運転者の範囲を20歳以上の者で、大型二輪免許又は普通二輪免許を受けていた期間が3年以上の者とすることとすれば、一般的には、高速道路における交通の安全と円滑の確保と自動二輪車の利便性向上の要請に応えられるものと考えたことから、これらの者に高速道路における二人乗りを認めることとしたものです。

(2)二人乗りを認めるその他の条件について

高速道路で自動二輪車の二人乗り運転をすることができる条件として自動二輪車の排気量による制限を設けることについては、排気量が小さいほど加速時間及び加速所要距離が長くなる傾向がみられるものの、これが問題となる本線への合流時の事故件数は極めて少ないこと、排気量の大きさと事故件数の相関関係は必ずしも明らかではないことから、排気量による制限は設けないことと考えています。また、整備不良車両については、警察としては、従来からこれを取り締まっているところであり、取締り件数からみると、車検対象であるか否かにかかわらず整備不良のものがみられ、車検対象車(総排気量250cc超)の件数が車検対象外の車(125cc超、250cc以下)の件数より多くなっています。

今回の改正試案では、高速道路で自動二輪車の二人乗り運転をすることができる要件として、後部座席の背もたれの装備等についての基準は設けていません。自動二輪車の後部座席同乗者の危険性については、二人乗り運転をする際の運転者の運転方法、同乗者の同乗方法による影響が大きいと考えられることから、運転者と同乗者が一体となって乗車することなど、高速道路において自動二輪車の二人乗り運転をする際に留意すべき事項等についての安全教育の徹底により対応することとします。なお(社)日本自動車工業会では、二輪車の後部座席等の在り方に関して研、究を行っているものと承知しており、その検討結果についても安全教育に反映させていきたいと考えています。

高速道路において二人乗り運転をすることができる自動二輪車の車種を制限することについては、現行法では、運転免許により運転できる自動車等の中で車種の選択・判断は、運転者に委ねることとしており、一般道路における自動二輪車の二人乗りを車種によって異なる扱いとはしていません。高速道路についても、同様の考え方によることとしたいと考えています。

後部座席同乗者の年齢制限に関しては、自動二輪車を二人乗りで安全に運転するためには運転者と同乗者が十分にコミュニケーションをとることが重要であると考えています。御指摘は、良い同乗方法を実行できないなどの年少者を念頭に置いたものと考えられますが、一般道路における二人乗りについても後部同乗者の年齢制限は設けていないことから、法律で制限を設けるのではなく、運転者の自発的な判断を促すとともに、運転者に対する安全教育により対応することとしたいと考えています。

また、自動二輪車運転時の服装については、国家公安委員会が作成した交通安全教育指針に運転に適した服装に関する教育が盛り込まれているところであり、交通の教則の内容の見直しも含め、より一層の教育の徹底を図ることとします。

(3)自動二輪車に関わる事故等について

自動二輪車の事故が増えるのではないかという点については、警察としては、高速道路における自動二輪車の二人乗りによる交通事故を防止するため、次のような安全対策を講ずることとしています。

  • 高速道路における自動二輪車の二人乗りに関する新たな規制の内容についての国民への周知徹底
  • 自動二輪車に係る事故発生箇所の現場広報など危険箇所対策の充実
  • 高速道路の入路等における集中的な取締りによる「条件違反行為は必ず摘発される」との認識の形成
  • 自動二輪車免許取得時及び取得後における二人乗りに関する安全教育の充実
  • 自動二輪車マナー向上及び車間距離保持のためのキャンペーンの実施

また、首都高速道路等は危険なので二人乗りを認めるべきではないとの御意見がありました。警察庁としては、都道府県警察に対し、御指摘のありました首都高速道路等をはじめ、個別の路線、区間について安全性に関して分析を行い、危険性が高いと認められる場合には引き続き二人乗り禁止の交通規制を行うことも含め、高速道路における交通の安全と円滑を図るよう指導することとしています。なお、道路交通法では、法律で禁止していないものであっても、都道府県公安委員会が道路における交通の危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図る等の必要があると認めるときは、道路標識等を設置して道路における交通の規制を行うことができることとしており、このことは高速道路についても同様です。

自動二輪車が転倒した際に、後続の車両も巻き込まれてしまうという点については、二輪車の運転者に対し、急な割り込み、急ブレーキなど転倒につながるような無理な運転をしないように安全教育を徹底するとともに、四輪車の運転者に対しても規制内容の周知徹底を図り、併せて十分な車間距離保持の重要性について広報啓発を行います。
同乗者が寝てしまい振り落とされる危険があるという点については、高速道路の走行では運転者が同乗者の疲労度を勘案して適当な休憩時間をとるなど無理のない運転計画を立てることが重要であること、同乗者の安全を確保することができるように同乗者の状態に気を配るようにすることなど、二人乗りをする際に留意すべき事項について安全教育に努めていきたいと考えています。

(4)二人乗りに関する安全教育及び自動二輪車の運転者のマナー向上について

安全教育や講習については、自動二輪車の二人乗りが安全に行われるようにする。、上で極めて重要であると考えています改正試案のとおり改正が行われた場合には改正内容の周知、自動二輪免許取得時や免許取得後の交通安全教育の充実、自動二輪車メーカー等に対する交通安全教育への協力要請等を行うことを考えています。自動二輪車の運転者のマナー向上につきましては、自動二輪車による事故防止という観点から極めて重要であると考えています。講習の機会を捉え、マナーの向上を図るほか、関係機関・団体とともに、自動二輪車の二人乗りの際の留意事項の広報に併せて、ジグザグ運転や、車の間を縫って走ることのないよう、キャンペーンを行いたいと考えています。

(5)二人乗りの条件違反に対する取締りについて

高速道路において二人乗りをすることができる条件に違反する行為については、危険な行為であることから、条件に違反している者が高速道路において自動二輪車を二人乗りすることがないようにするため、高速道路の入口、サービスエリア等において全国一斉に集中的な検問及び取締りを実施し「条件違反は必ず摘発される」、との認識を形成します。また、今回の改正試案にもあるように、二人乗り運転をしている自動二輪車が、高速道路上でふらついたり、蛇行運転をしている場合には、警察官がこれを安全に停止させ、免許証の提示を求めた上で、危険防止のための措置をとることとしています。

暴走族が高速道路を走るようになってしまうという点については、集団暴走を行う暴走族の構成員の約71パーセントが未成年者(平成14年)であることも踏まえ、改正試案では、二人乗りをすることができる条件を「20歳以上で免許を受けていた期間3年以上」としています。また、高速道路における自動二輪車の二人乗り禁止規制の見直しに併せて、集団暴走行為対策の強化、騒音運転や消音器不備に対する罰則の強化についても検討しており、暴走族に対する取締りを強力に推進するほか、暴走族が高速道路を通行している場合にも、この強化策を活用することにより、取締りを行います。

掲載:警察庁 「道路交通法改正試案」に対する意見の募集の結果について より


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